2016-10-25

イボに対するレーザー治療

先週末のレーザー医学会では、皮膚科形成外科のみならず、あらゆる診療科でメスに代わる治療の道具としてのレーザー機器の効用が議論され、興味深かったです。皮膚科領域では、イボに対してのレーザー治療の演題がありました。

発表の内容は・・・
過去に液体窒素療法を受けたことがある難治性の手足のイボが対象。
方法はVビームを用いて、照射設定はパルス幅1.5~3.0ms、出力15J/cm2で2~4週間隔で照射を行った。
結果は合計3~12回で、半分以上の症例で治癒した。

私は発表終了後にその場で、演者の先生に質問しました。
「VビームとロングパルスNd:YAGレーザーとの比較検討はされていますでしょうか?」
ご回答として、
「Nd:YAGレーザーでは瘢痕形成のリスクがあるため、行っていません。」
とのことでした。

実は、当院ではイボに対してロングパルスNd:YAGレーザーを用いて治療しています。当院にもVビームはありますが、Nd:YAGレーザーの方が深達度が深いため、選択しました。
液体窒素で難治の足底イボに数例行っていますが、著効例が多いです。Vビームでは10回以上の照射が必要な症例もあるようですが、私の経験では、Nd:YAGレーザーでは3回ほどで治癒します。

学会でこのセッション終了後、Nd:YAGレーザーでイボの治療をされている皮膚科の先生が声をかけてくださいました。その場に、レーザー医学会の大御所Y先生も居合わせていました。3人でのディスカッションの結果、
「足底イボには、VビームよりもNd:YAGレーザーの方が有効で、より少ない回数で治癒しうる。足底では瘢痕形成のリスクはまずない。手の指背や手の甲ではリスクは皆無ではないので、Vビームの方が安全かもしれない。」
さらに・・・
「現行ではNd:YAGレーザーは承認機ではないので、健保適用はありえないでしょう。Vビームは既に承認機なので、将来的にイボへの適用拡大もありうるかもしれない。」
という、大変貴重な意見も聞くことができました。この学会で得た大きな収穫でした。

学会の懇親会では、知り合いになった先生方と情報交換しました。
会場の旭川グランドホテルの部屋からの眺めです。緑橋通りの紅葉がきれいでした。

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