2016-01-11

ケロイドの治療

一昨日の女医会での特別講演は、日本医大形成外科の小川令先生によるケロイドがテーマでした。
講師の先生は41歳で教授に就任された若き俊英です。数多くの肩書と受賞歴をお持ちになり、仕事以外にも多彩な趣味を持つ才能に溢れた方です。プレゼンテーションも抜群に上手でした。印象的だったことを紹介します。

1、ケロイドは筋肉が伸展する方向に向かって増大する。好発部位は、胸、肩~上腕、恥骨部。大胸筋、上腕三頭筋、腹直筋の屈曲と伸展を繰り返すと皮膚が引っ張られて炎症を起こし、ケロイドが増大する。帝王切開は縦切開よりも横切開の方がケロイドリスクは少ない。

2、ケロイドのリスクファクターは、高血圧、妊娠によるエストロゲンの上昇、サイトカインIL-6である。遺伝的因子も関与する。
高血圧では血管がダメージを受け炎症が惹起されやすい。治療のためには、まず血圧のコントロールが必須である。

3、治療は、軽症例にはステロイド局注、ステロイドテープ貼付、重症例には手術+放射線療法、あるいは放射線療法単独でも有効である。
自費のレーザー治療では、ロングパルスNd-YAGレーザーが有効である。パラメーターは、5㎜レンズ、25msec、75J/cm2。

講演中に、「治せないケロイドはない。」と何度も強調されていました。ケロイドの治療のゴールは難しいと考えていましたが、目からウロコの思いでした。
当院にもロングパルスNd-YAGレーザーがありますが、ケロイドに試みたことはありませんでした。今回教えて頂いた設定で試してみようかと思います。
私にとって、本当に有意義な講演会でした。
懇親会で、講師の先生と一緒に撮って頂きました。

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