2015-10-16

乾癬治療における外用・内服療法のコツ

昨夜はクレストホテル柏にて東葛地区臨床懇話会があり、「乾癬治療における外用・内服療法のコツと限界」に関する講演会がありました。スポンサーの関係で、皮膚科関連の講演会は乾癬の話題が多いです。

まずは外用のドボベット軟膏。私も1年前より投薬しておりますが、非常に切れ味が良い印象です。薬価が少々高いですが、1日1回の塗布で済むのでコンプライアンスが保たれます。
内服ならば、シクロスポリンを私は好んで良く出します。後発品でも十分有効です。維持量は2mg/kgで、100~150mgを分1朝食後が一般的ですが、血中濃度を上げるために敢えて朝食前の用法を指示することもあります。3カ月間の期間限定が原則らしいのですが、実際は中止するのは難しいです。そこで副作用チェックの目的で、適宜血圧測定と血液検査をして腎障害の発現に留意します。

シクロスポリンの頻度の高い副作用は高血圧症です。毎月の血圧測定で減塩と減量指導をして、それでも改善されない場合は、降圧剤を併用します。痩せるよう指導しても難しいことが多いです。降圧剤の中で、一部のカルシウム拮抗剤との併用でシクロスポリンの血中濃度が上昇するこもあります。推奨されるのは腎保護作用のあるACE阻害剤やARBですが、高K血症を来すこともあります。
私の場合、アトピー性皮膚炎や乾癬の患者さんにシクロスポリンを出す頻度は多く、それに伴う高血圧症の治療も行っています。メタボに伴う高脂血症の治療もついでに行います。

昨夜の講演の中では、生活改善のポイントを挙げられていました。
1、禁煙。タバコの本数と乾癬の重症度は相関する。
2、飲酒量は適量とし、飲みすぎないこと。
3、食事療法。メタボ改善のためのダイエット。ω3脂肪酸(α-リノレン酸)を積極的に摂る。毎度おなじみのDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)です。
4、運動療法。
5、慢性扁桃腺炎などの病巣があれば、感染症の治療が必要。
6、降圧剤のβブロッカーや躁病の治療薬リチウム製剤は乾癬を悪化させる。
7、入浴時にナイロンタオルでゴシゴシ洗わないこと。

いずれも目新しいことではありませんが、重要です。日常生活の改善こそが乾癬治療にとって最も必要なことです。それが土台となり、各種薬物療法や光線療法などの乾癬ピラミッドが成立します。

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