2015-05-17

刺青とアートメイクへのレーザー治療

今日は、品川の東京コンファレンスセンターにてシネロン・キャンデラ社主催のユーザーズミーティングがありました。日曜日でしたが、私は診療が終わってから駆けつけました。みのもんたさんのトークが終わった頃、私が最も聞きたかった講演「刺青のレーザー治療に対する効果と限界」には間に合いました。

当院では、755nmQスイッチアレキサンドライトレーザーを用いてシミなどのメラニン系病変を治療しています。黒色に対して選択的に反応するため、外傷性刺青を含む黒い刺青にも有効です。私も黒い刺青に対して何例か治療した経験があります。数回治療を繰り返すうちに、完全には消えないものの、ほとんど目立たなくなります。緑色は黒に比べ劣るものの少し薄くなりますが、赤や黄色には効きません。モノトーンの刺青ならば治療はシンプルなのですが、色鮮やかな刺青には複数の波長あるいはパルス波でのレーザー治療が必要になります。

ところで、アートメイクのレーザー治療についても話が及びました。
アイブロウやアイラインなどの黒色のアートメイクは、Qスイッチレーザーでシンプルに消えます。ただし施術部位の毛が生えなくなることもあります。青や緑色のアートメイクも数回繰り返すうちに消えます。
注意しなければいけないのは、肌色、白、赤のアートメイクです。一見、黒の色素が含まれていないように見えますが、レーザー照射の瞬間に金属粒子が破壊されることによる過剰な反応が生じ、照射後は黒色点状色素斑の集簇局面を形成します。明らかに通常のシミの反応とは異なります。炎症後色素沈着と違い、褐色ではなく真っ黒です。
今日、登壇されたエキスパートの先生の経験によると、このような場合、やはりQスイッチレーザーの照射を1~2か月の間隔で10~20回繰り返すことによって、最後は消えるそうです。Qスイッチレーザー単独で頑張るよりは、CO2レーザーの治療を組み合わせたほうがより早く治癒に至るかもしれない、とアドバイスもして頂きました。

手付かずのシミならばシンプルな治療で済むのですが、複雑な症例はやはりエキスパートのところに流れ、そこで試行錯誤されながら有効な治療法が見出され、このような機会でユーザーの間に有益な情報として伝わります。今日は今の私にとって、最も知りたいタイムリーな情報を得ることができました。

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