2015-04-15

お通じの話

昨夜は、クレストホテル柏で東葛北部地区学術講演会がありました。横浜市大の中島先生による「慢性便秘症治療の新たな潮流」という特別講演がありました。専門外ではありますが大変に興味があり、講師の先生はご高名な先生でもありますので参加してみました。
慢性便秘症は全人口の14%が罹患しており、圧倒的に女性が多いのですが、高齢になるほどむしろ男性の方が多くなります。高齢化社会においては頻度の多い疾患です。

便秘の予防としては、まずは食物繊維の摂取とされています。1日に男性は20g、女性は18g以上必要で、キャベツなら1個、人参なら5本、生シイタケなら30個、リンゴなら6個、カボチャなら半分に相当します。結構な量になります。現代人の食生活は、食物繊維の摂取が不足しがちですので、努めて摂る必要があります。
排便時の理想的な姿勢は、前屈姿勢で脊椎と大腿骨の角度が35度だそうです。直腸肛門角が鈍化し、肛門括約筋が弛緩しやすくなります。日本古来の和式トイレでしゃがむ姿勢が最も望ましいのですが、洋式トイレなら足台を置いて前屈みになると良いそうです。

生活習慣でいろいろ努力しても便秘が改善されない場合は、薬物療法が必要です。
薬剤の選択は、①酸化マグネシウム、かあるいは新薬である②ルビプロストンのいずれかが推奨されます。
①は最も多く使用されていますが、高マグネシウム血症や徐脈などが起こることがあります。
②が新たな試みとして、使用法のコツを解説して頂きました。
一方、刺激性下剤は即効性はあるものの、耐性や習慣性が生じる可能性もあり、あくまで頓用の形が望ましいそうです。

便秘の治療のゴールは排便の回数ではなく、いいウンチ、すなわちバナナ状の便を出すことだそうです。刺激性下剤では泥状便や水様便になってしまいますが、ルビプロストンを服用した場合には、いいウンチが出るとのこと。目からウロコのお話でした。
ブリストル便形状スケールです。理想のいいウンチは、タイプ4のバナナ状の便です。
滅多に聴けないお通じの話を、プロ中のプロから聴くことができて、大変に勉強になりました。

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