2014-06-02

京都での皮膚科学会総会2014

先週末より昨日まで3日間に渡って、京都で日本皮膚科学会総会学術大会がありました。京都では気温33℃に達し、真夏日でした。今回は猛暑のため観光に行く気にもなれず、ホテルか学会会場にずっとおりました。お蔭でしっかり勉強して参りました。今回はの学会テーマは「皮膚科の職人魂」で、各分野の「匠の技」を伝授して頂きました。診療にすぐに役立つ情報が満載でした。
そして、「My アブストラクト」というオンライン演題検索システムのアプリをスマホにインストールしましたので、今回の学会は分厚くて重いプログラムは持たずに参加しました。アナログのプログラムよりもずっと使いやすくて、日程表で演題名をクリックすると抄録のページが開いて、さらに会場案内までしてくれます。グーグルマップのようにポインターで示されます。聴講したい演題をグーグルカレンダーと同期してスケジュール管理することもできます。演題聴講中にも抄録にメモ入力できて、その内容をメール送信することもできます。学会会場内では、ほとんど手ぶらで身軽にスマホを片手に移動しました。
私は、通常はスマホはほとんど使いませんので解約しようかとも考えていましたが、今回の学会でその威力を思い知り、必須アイテムであることが分かりました。

講演で印象的だったのは、
1、難治性蕁麻疹に対しての治療で、抗ヒスタミン剤の倍量投与、少量のステロイド剤の内服を併用の他、古典的な降圧剤レセルピンの併用療法が紹介されていました。標準治療ではないものの、東京大学と関西医科大学の2つの医局での秘伝の治療だそうです。私にとっては初耳でした。副作用として鬱病の発症があるそうです。症例があれば試してみます。

2、IPLやアレキサンドライトレーザーを用いた脱毛により、産毛が硬毛化するという現象が稀に起こるそうです。顎、上腕伸側、背中などが好発部位です。当院では、この部位の脱毛の施術はあまりないので、硬毛化の症例の経験はありません。硬毛化してしまった毛の脱毛治療は、ダイオードレーザーかNd:YAGレーザーが有効です。当院にはNd:YAGレーザーがありますので、このような症例がありましたら試してみます。

3、ロドデノール化粧品による白斑のその後の経過。多施設で集計した結果の報告がありました。当初言われたように、使用中止後に徐々に色素が再生した症例がほとんどのようですが、依然として3割ほどの患者さんが治癒に至っておりません。診断も顔面の左右一方に限局して分布する分節型ならば、化粧品と無関係の尋常性白斑と診断できるのですが、汎発型では尋常性白斑との鑑別も困難な症例もあったようです。甲状腺自己抗体陽性例や膠原病の患者さんでは、もともと尋常性白斑があり、ロドデノールによって誘発あるいは悪化したと考えられる症例もあります。この場合、化粧中止によりある程度軽快しても基礎疾患が原因なので、自然治癒は期待できません。集計では、外用治療で最も有効であったのはタクロリムス(プロトピック)軟膏でした。そして、尋常性白斑と同様にエキシマランプによる光線療法も有効のようです。UVB照射により、毛包幹細胞のメラノサイトへの分化を誘導できるとのエビデンスがあり、自然治癒しない症例に対しては光線療法を推奨していました。

4、美容皮膚科の基礎と最新治療。お馴染みの形成外科の美しい女性医師の先生お二方の講演は、いつもながら大変有益で勉強になります。熱い職人魂が伝わってきました。以前にもブログで書きましたが、いつかはお二方に「私の実践する美容法」なども講演や討論セッションなどで語っていただく機会があれば、と望みます。
会場の国際会館
庭園には大きな池があり、そこに白鳥がいました。遠くにいたのですが、私の姿に気づくと近寄ってきました。警戒心がなく人に慣れています。
ブライトンホテルに泊まりました。
今日は2日間の休診明けのため、大変混雑しておりました。待ち時間が長くなり申し訳ありませんでした。午後からのレーザーの予約時間も変更させていただき、ご協力ありがとうございました。

0 件のコメント:

コメントを投稿