2014-01-23

就寝中の湯たんぽは厳禁

今日の朝日新聞朝刊の社説に、皮膚科医として看過できない内容がありましたので、当ブログで指摘させていただきます。「やみつき暖房ゼロ生活」とのタイトルで社会社説担当の記者が書いています。震災後初の原発ゼロの冬に、記者の個人的な暖房ゼロ生活を紹介した内容です。全体の論旨としては理解できますが、一部に不適切な記述がありました。読者が真似て健康被害を起こしかねません。
「寝る前には湯たんぽを布団の腰の位置に入れておき、布団に入るときに足元に移す。朝までぬくぬくだ。」

「布団に入るときには湯たんぽは出す。」が正しいです。
私は2012年1月5日の当ブログで「低温やけどにご注意」という記事を書きましたが、毎年冬になると、就寝中に湯たんぽでやけどされる患者さんが後を絶ちません。同じ患者さんが、昨年とほとんど同じ日付でまったく同じ症状で受診されることも珍しくありません。湯たんぽによる低温やけどは、範囲が狭いながらも皮下組織までの3度の熱傷であることがほとんどで、全治3か月を要すことが多いです。治癒しても瘢痕が残ります。糖尿病の患者さんでは、足のやけどの傷に感染を合併し足壊疽に至ることもあり、この場合、足の切断を余儀なくされます。湯たんぽの低温やけどは、沸騰したお湯が一瞬かかったやけどよりも深く、厄介です。侮れません。
湯たんぽは、冷え性の方が就寝前に予め布団を温めるために使用する道具です。就寝時には布団から出すのが正しい使い方です。メーカー側でもそのように喚起しております。
湯たんぽの安全な使い方

湯たんぽに限らず、皮膚に近いところで熱源使用中の就寝は、いずれもやけどのリスクがあります。ファンヒーターの前で酔っぱらって転寝した、ホットカーペットやノートパソコンに顔をつけて居眠りした、などで受傷される方が毎年いらっしゃいます。低温を侮っては恐ろしい結果になります。
ちなみに私は、就寝中は暖房も湯たんぽも使いません。重ね着をしているため、寒さは感じません。ポイントはインナーウェアです。下着も靴下も2枚重ねで体温を逃しません。脂肪燃焼体質で、セルフで熱を発散するため、暖房要らずのエコな体質です。

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