2013-08-01

ロドデノール含有化粧品による色素脱失:報道4週後

㈱カネボウ化粧品、㈱リサージ、㈱エキップのロドデノール含有化粧品を使われた方の中に、色素脱失を生じた症例が確認され、7月4日に自主回収が発表されました。この報道後に、当院には該当化粧品を使用していた患者さんが何人も受診され、おそらく因果関係ありと判断された症例は10人以上に上りました。私は、その都度診断書を作成しました。日々の報道で報告患者数が増加しているものの、情報に乏しく、現場では患者さんからの御質問に正確に答えられず、対応に苦慮しておりました。報道されて丁度本日で4週間経過し、当ブログでももっと早く記事にしたかったのですが、情報の乏しさ故に敢えて見合わせておりました。本日、日本皮膚科学会のHPに、ロドデノール含有化粧品の安全性に関する特別委員会が作成した患者さん向けのFAQが掲載されました。私も満を持して、ブログを更新することにしました。

ロドデノール含有化粧品使用後の色素脱失は、顔面、頸部、手背、前腕などの化粧品使用部位に、境界不鮮明なまだらな脱色素斑を認めます。白斑になる前に紅斑、痒みを伴った症例もあります。
診断の際には、尋常性白斑との鑑別が問題です。分節型であれば、化粧品使用部位と一致しないので否定できますが、汎発型では区別が難しい場合があります。化粧品使用により、尋常性白斑に移行した可能性も否定できないという見解もあるようです。今後の課題です。また、サイアザイド系降圧剤などによる薬剤性の白斑黒皮症との鑑別も困難な例もあるようです。疑わしい薬剤があれば、内服を中止変更する必要があります。
患者さんにとって最大の関心事は回復するかどうかですが、化粧品の使用中止後半年から1年で回復した症例がほとんどのようです。かといって断言はできません。
残ったシミに対して、他のメーカーの美白化粧品の安全性については、現段階では何とも言えず、患者さんの判断に任せることになります。5%程度のハイドロキノン製剤では、白斑の発症は報告されていません。
尋常性白斑に対しての治療と同様に光線療法を行うこともありますが、効果は不明です。ステロイド軟膏、タクロリムス軟膏、ビタミンD3軟膏などの外用効果も今後の検討課題です。
いずれにしても今後の症例の蓄積を待って、詳細がより明らかになるとも思われますので、その都度追加報告いたします。

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