2013-02-21

ヨウ素デンプン反応による多汗症の診断

3日前に多汗症の治療の記事を書きましたが、今日は、多汗症の定性的測定方法につき書きます。
原発性局所多汗症の診断基準は、ここでは項目は省略しますが、6項目とも患者さんの自己申告に基づき問診によって聴取しえます。重症度判定も、自覚症状によって分類されます。いずれにも、客観的な検査項目は入っておりませんが、治療前に、多汗の程度を評価することは重要です。治療後にも同様の検査を行い、有効性の指標になります。
ここでは、簡単なヨウ素デンプン反応を用いたMinor法を解説します。
ヨウ素デンプン反応は、デンプン水溶液(デンプン+水)にヨウ素溶液(ヨウ素ヨウ化カリウム溶液)を加えると、紫色を呈する鋭敏な化学反応です。ここでは10%イソジン液と食用デンプン(小麦粉、片栗粉、コーンスターチ、白玉粉など何でもOK)を用います。イソジン液を塗布して乾燥させた状態にデンプンを振りかけても、何の反応も生じませんが、そこに水がかかると水はたちまち紫色に変色します。この反応を用いて、発汗の有無と程度を見ることができます。

1、患者さんには予め制汗剤の使用を控え、剃毛するよう指示します。患部に10%イソジン液を塗布して乾燥させます。
2、デンプンを振りかけて10分放置します。
3、発汗が生ずると汗滴に一致して濃紫色の点が現れ、汗の量が多いほど着色点は大きくなります。重症例ではべったりと全体に染まります。治療の際には、染まった部位をマーカーで囲み、注射するポイントを決めます。

とても簡単な方法です。術前の検査なしの治療は、患者さんの自己申告のみが評価のすべてになってしまい、危険です。ボトックス注射の前には、必ずしておくべきでしょう。

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