2011-10-04

北極圏のオゾンホール

昨日の朝刊の一面には、北極圏のオゾンホールの記事が掲載されていましたので、ご存知の方も多いとは主ます。 
オゾン層は、太陽からの有害な紫外線の多くを吸収し、地上の生態系を保護する役割を果たしています。紫外線は波長によってUV-A、UV-B、UV-Cに分類されますが、最も波長が短く有害なUV-Cはオゾン層によって完全に吸収され、地表に届くことはありません。UV-AとUV-Cの中間の波長を持つUV-Bは、そのほとんどがオゾン層によって吸収されますが、その一部は地表に到達し、皮膚の炎症や皮膚がんの原因となります。最も波長の長いUV-Aは、大半が吸収されずに地表に到達しますが、有害性はUV-Bよりも小さく、しわやたるみの原因になります。ちなみにオゾンO3はフロンに含まれる活性塩素によって破壊され、酸素O2に分解されます。

北極圏の上空で本年3~4月、観測史上最大のオゾン破壊が発生し、初めて南極のオゾンホールに匹敵する規模に進行したことが分かったそうです。国環研によると、3月末には、北極圏上空18~20キロの成層圏にある空気の塊で、通常のオゾン量の80%が破壊され、範囲は長軸約3000キロ、短軸約1000キロの楕円形。スカンジナビア半島などを覆いました。今年は北極圏上空の成層圏に、過去30年間で最強の低気圧性の渦「極渦(きょくうず)」が発生。氷点下80度以下の低温状態が長期にわたり続いたことが原因とのこと。国環研によると、極渦の強さは温室効果ガスの影響も考えられるそうです。極渦は4月後半に崩壊し、ちぎれたオゾン濃度が低い空気の塊は、日本の上空にも到達したそうです。
 
図の中で、紫色の275 DU以下となっている領域が、北極点から北欧・スカンジナビア半島~ロシア北部にかけて広がっていることが分かります。このような低オゾン領域が、2011年3月から4月初めにかけて、1カ月以上に渡って北極上空に出現しました。また、250 DU以下となるような領域も、観測史上初めて北極上空に出現しました。

今年の4~9月の半年間、紫外線による皮膚障害の患者さんが過去最高でした。やはりこうした事実との関係があるように思います。今まで、少々日に当たっても大したことがなかったから、今後も大丈夫という保証はありません。地球環境が変わってきております。紫外線から皮膚を守る必要性を認識することが、益々重要です。

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