2011-07-14

アセモが増えています

先週末に関東地方は梅雨明けし、早くも本格的な夏が到来しました。連日猛暑が続きます。当院にも連日多数の患者さんが来院され、既に最繁忙期(例年では7月下旬から8月上旬)並みの患者数に達しております。おそらくどこも同じ状況で、皮膚科医の先生方はこの夏は大忙しでしょう。梅雨明けが早いと、皮膚科は混みます。
さて、夏に多い皮膚病はたくさんあります。白癬(水虫)、虫刺され、日焼け、光線過敏症、アセモ、トビヒなど。今回はアセモについてです。連日、アセモのお子さんがたくさん来院されます。
アセモは正式には汗疹、あるいは汗貯留症候群と言います。その名のごとく、汗管の閉塞により汗が貯留することによる、汗腺と汗管の炎症です。貯留する深さが、角層内では水晶様汗疹、表皮内では紅色汗疹、真皮内では深在性汗疹と言います。このうち水晶様汗疹は数ミリの薄い小水疱で、放置しても1~2日で治癒します。赤くもなく痛くも痒くもありませんので、この状態で受診されることはまずありません。受診されるのは、圧倒的に紅色汗疹です。日本では深在性汗疹はまず見かけません。
紅色汗疹は、額、鼻背、頸部、背中、オムツのギャザー部位などに良く見られる赤い丘疹(ブツブツ)です。乳児の前腕や下腿に生じると、直径が5mm以上の丘疹が多発し、一見、毛包炎(にきび)や虫刺されに類似します。痒みを伴うことが多く、掻くことにより湿疹を併発していることが多いです。治療は、汗腺と表皮の炎症をひかせるために、ステロイドを外用します。顔面や体幹などでは、ステロイドローション、前腕や下腿に生じた大粒のアセモにはステロイドの軟膏やクリームを使用します。掻き毟って傷があるときには、軟膏にします。
入浴後にステロイドローションを患部に塗ると、軽症では翌朝には治ってしまいますし、せいぜい3日ほどで治癒します。ただし、乳児の前腕や下腿に生じた大粒のアセモは1週間以上かかることもあります。
一度治っても、また汗をかくと再発しますので、予防が大切です。今年は節電の影響でエアコンの使用を控えている家庭も多いようですが、治療上は、できれば室温を適温に下げるのが望ましいです。汗を掻いたら小まめにシャワーを浴びる、通気性の良い衣服を着るなどの工夫が必要です。
アセモを掻き毟って、細菌感染しトビヒを併発することも良くあります。この場合、アセモに対して投与されたステロイドをいくら塗っても治りません。むしろ悪化します。トビヒを疑ったら、速やかに皮膚科を受診しましょう。トビヒは塗り薬のみでは治りません。抗生物質の飲み薬が必須です。

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