2011-06-22

巻き爪用クリップ

形状記憶合金でできた巻き爪用クリップを用いて、巻き爪の矯正が可能になりました。ドクター・ショールという商品名で、外科的処置の必要がなく、手軽に装着できます。取り付けはクリップのフックを爪に挿し込むだけです。施術後には、患者さんご自身で着脱が可能です。再利用も可能です。世界初の超弾性形状記憶合金の特性で、曲がったクリップが元に戻ろうとする力を一定に保ち、安定した改善効果を持続します。装着早期から効果が発現し、爪甲の高度な変形にも対応可能します。ただし、爪の先端が2~3mm伸びていないと、クリップが留められませんので、爪を伸ばした状態で来院していただく必要があります。サイズはSが15mm、Mが17mm、Lが19mmです。保険が利かない自費の治療です。当院では初診料3,150円、巻き爪クリップ1本の施術代は10,500円です。
従来は、巻き爪の矯正治療としてVHO法などのワイヤーを装着させる方法がありました。実は私も5年前の6月に、来日したドイツ人の技術者から講習と手ほどきを受け、VHO法のライセンスを取得しました。爪甲中央にワイヤーを架けるので、爪が伸びていなくとも施術が可能です。ただし熟練と施術に時間を要すのと、外れてしまった場合には、ワイヤー(高価です)の再利用ができず、再度患者さんにはその都度負担をお願いしなければならないので、私は自分の爪で練習したきり、ついに患者さんには一度も施術しませんでした。
陥入爪で感染や肉芽の増生を伴った症例には、従来フェノール法を行ってきましたが、必ずしも手術しなくとも、粘着力の強い絆創膏で爪周囲の組織を外側に引いた状態で固定する、アンカーテーピング療法という治療法もあります。感染に対しては抗生物質の内服が必要です。
なるべく手術しないで、保存的に治療するのが最近のトレンドです。私が研修医だった頃は、爪母をメスで開いて削り取り、最後は縫合する手術法が行われていましたが、今時こんな原始的な手術を行っている医師はもういないでしょう。治療法は時代とともに、進化しています。

1 件のコメント:

  1. 有り難うございました。
    VHO法は私も先生と同感です。装着をするのに時間がかかり、ワイヤーも切れやすく、忙しい外来ではなかなかできないです。このドクターショールの巻き爪クリップ、O先生からも先日教えていただきました。治療効果にも割りと満足しているそうです。
    早速、ドクターショール社に連絡して資料を求めました。有り難うございました。
    確かに、先生のブログは一般の方よりも同業者が参考になります!!

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